2018/02/28
A君は最初ぜんぜん勉強がダメだったが、うちに来てから学校の定期テストの順位がどんどん上がって、200人の生徒の中で90位くらい順位が上がった子。
学校の成績が上がり、模試でもそこそこいい結果を出すようになっきた。
テニスの強豪校で絶対入りたい学校があると言っていたが、その高校も手に届くようになってきたらすっかり安心し、勉強の手を抜くのが目で見てもわかるようになった。
「いや~、俺はもう高校入れそうだから」
おいおい、どこから来るんだその自信は?
「この間の模試の結果が良かったのはまぐれだからまじめにやらんと痛い目に合うぞ!」
と何度言ってもどこ吹く風。
入試まであと1か月ちょっとと言うある日、少年サッカーの引率で荻野運動公園に行ったら、テニスラケットを背中にしょった彼とバッタリ遭遇!
「何やっているんだこんな時期に!」
まあ、息抜きは必要だとは思っているが・・・息を抜きすぎじゃないか?
案の定、次の模試では悲惨な結果に。
「このままだと落ちる。1日5,6時間勉強しないと間に合わないぞ! お前が頑張るというなら俺も付き合う。どうする?」
「先生、俺頑張る!」
と言って、塾+自宅で1日5~6時間くらい勉強していたようです。
入試の自己採点でもギリギリ。面接練習を何時間も何時間もやって、やれることはすべてやった!
あとは運を天に任せるのみ!
合格発表の日、塾の窓の外に笑顔で走ってくるA君の顔が見えた。
「先生、合格した!!!!」
うれしかったです。
受験が終わってからこの子が言っていました。
「勉強がおもしろかった」
これを聞いた瞬間、心の中で「よっしゃ~!!!」
でもさらに続けてこうも言っていました。
「でも『受験』という言葉があちこちで聞こえるようになったら少しイヤになってきた」
そうなんですね。私が
「勉強は楽しく!」
と言っているのは、自分から進んで勉強をするようになったら楽しいっていうことをわかってほしいという願いから目標としている。
「受験」と言う強制が入ってきたときにイヤになるのはごもっとも。
一生勉強を続けられる子になるのか、受験が終わったら
「もう勉強なんて絶対イヤ」
と言う子になるかは楽しいかどうかがポイントなんです。
だから、私はできるだけ勉強を強制しないようにいろいろ工夫はしているつもりです。
(でもなかなか理想通りにできないんですがねぇ)
勉強を強制されて、勉強がイヤになり、できなくなってしまってからうちの塾に来た子を治すのは一苦労。忍耐が要ります。
もう一人のB君は前の塾でなかなか伸びず「K高は無理」と言われた子で、うちに来てからはどんどん伸びて、模試でも「K高」も高確率で入れる判定が出るようになった子だ。
志願も「K高」に出し、あとは入試で頑張るだけと思っていたら
「先生、俺『H高』に変える!」・・・・ってまじ?
せっかく入れるように頑張ったのに・・・
理由を聞いてみると仲のいい友達が何人かその高校に行くのと、やりたいスポーツを楽しみながらやりたいからのようである。
「『K校』のほうが近いし、レベルも高いし、友達なんか高校入ったら新しい友達できるんだから」
と何度か話をした。
もう一度親と相談すると言って帰ったたのだが、結局「H高」を受験。
ランクを下げたので当然合格。
「K高」の合格予想ラインの点数もらくらくクリアーしていた。受けていたら入れたのに・・・
高校受験に100%大丈夫って言うのはないので、俺が「大丈夫」と言ったのに万が一落ちたら・・・と思うとなかなかもう一歩強く押せなかった。
その子にとってどっちの高校に行くのがいいのかは、3年間通ってからじゃないとわからないのかもしれないが、こっちとしては「もったいない」としか言いようがない。
まあ、いろいろなことがあったっが、今年は全員成績が伸びて、「全員第一志望合格」という、いい結果で終わることができてめでたしめでたし。